LINEモバイルがソフトバンクと提携。それぞれの本意とは?

【LINE・LINEモバイル】LINE子会社、LINEモバイルとソフトバンク、戦略的提携に向け基本合意

【LINE・LINEモバイル】LINE子会社、LINEモバイルとソフトバンク、戦略的提携に向け基本合意 | LINE Corporation | ニュース
 

LINEモバイルがソフトバンクと戦略的な提携をとりまとめました。

これによってすぐさま料金プランが変更するとか、回線品質が変更するわけではありませんが、将来的にサービスの質が変化する可能性が出てきました。もちろん改悪ではなく良い方向であることにが期待されます。

LINEモバイルにとって今回の提携のねらいは?

まずLINE広報のコメントを見ると、ソフトバンクとの提携は端末調達やマーケティングのノウハウが使える面を強調しています。

つまりMVNO業界で基本となっているSIMフリーのAndroid機中心のラインナップに加えて、独自の機種の開発や、場合によってはiPhoneの販売も取り扱えるようになる可能性も出てきます。

日本の市場ではiPhoneのシェアはかなり高く、現状MVNOでiPhoneを使うためには自分で中古市場のiPhoneを購入するか、今使っている本体をSIMロック解除して使うか、アップルショップでSIMフリーのiPhoneを手にするという選択肢しか用意がありません。

スマホの設定に詳しいユーザーならともかく、いちいち自分でやるのが面倒なユーザー、もしくは設定や購入方法などのやり方がわからないユーザーを取り込むのは難しい状態であると言えます。

そこで初めから機種ラインナップにiPhoneが並んでいる状態であれば、そうしたユーザーを取り込むことはかなり容易になります。ただでさえユーザーを食い合っているMVNO業界でかなり優位に立てることは間違いありません。

mineoもiPhoneの取り扱いを開始することを明言しているので、端末調達のパワーを向上することで他社より一歩リードしたい考えがあるのでしょう。

また、ソフトバンクは街中で使える公衆無線LAN(Wi-Fi)サービスを数多く展開しています。今回提携が実現したことでLINEモバイルの特典やオプションサービスとしてソフトバンクの提供するWi-Fiサービスが使えるようになる可能性も出てきます。

キャリアと比較してデータ通信量が少なめであり、回線スピードも不利なMVNOにおいてWi-Fiが利用できる場所が増えることは大きなメリットです。今では新幹線や飛行機内など移動中のネット環境が充実してきていますが、今後この流れが加速すればいろいろな通信事業者があらゆる場所でWi-Fiを使えるように整備されるようになるでしょう。特に東京オリンピックの開催される2020年までにかなりの場所でWi-Fiが使えるようになっているはずです。

今回の提携はLINEモバイルでこのようなWi-Fiインフラを利用できるようにするための布石ではないかと私は考えています。

ソフトバンク側の狙いは?

ソフトバンクの広報のコメントによると今後LINEモバイルの回線をソフトバンク回線にする可能性もあるというとのこと。つまりソフトバンクにとってしてみれば回線利用料を見込むことができるということになります。

LINEモバイルの強みと言えばLINEにかかる通信やその他の主要SNSのデータ利用をカウントフリーとするプランの存在、LINEポイントが貯められるシステム、高い満足度と低い解約率といった「ユーザーを逃がしにくい性格」にあります。

一定のユーザーがMVNOに鞍替えを果たした今、大手キャリア陣営は収益を高めるためにはMVNOをつぶすのではなく共存を図ることが求められます。

それを実現するにあたってMVNOを後方支援するための様々なバックアップを買って出ることも必要になってきます。その一例が回線提供や(まだわかりませんが)Wi-Fi環境の共有になるのでしょう。単純な増収にもなりますので決して悪い話ではありません。

ソフトバンクグループとしては既に格安SIM事業としてワイモバイルを展開していますが、そもそもターゲットとなる層が異なるのでユーザーを食い合う心配もナシ。ソフトバンクとしてはLINEモバイルのユーザー傾向や情報分析をすることで新たなデータ収集を行うこともできますから、今後の自社サービス向上につなげることもできます。今回のLINEモバイルとの提携によって時代が変わってニーズが変化しても対応できるような柔軟さを担保する狙いもうかがえます。

今後のLINEモバイルは?

ソフトバンクと提携合意に至ったからといってすぐにサービス自体が大きく変化することはありません。これまで通りdocomo通信網によるMVNOサービスが続いていく模様です。都市部ではあまり感じませんが、地方にいくとまだまだdocomo通信網のカバー率の高さは強みになりますので通信サービス自体はこのままでいいと個人的には思っています。

今後は先にも述べた通りソフトバンクの通信網に変わることも示唆されていますので、料金面やサービス内容に注視していく必要はありますが、ユーザーにとって不当な価格改定やサービス改悪を起こせば既存ユーザー離れを招きますのでそうした面は心配いらないでしょう。

期待すべきはソフトバンクが提供している公衆無線LANサービスがLINEモバイルで利用できるようになることですね。MVNOとWi-Fiサービスは相性がいいですから、そこはソフトバンクのパワーを借りて実現してほしいなと思います。

今後の動き次第にはなりますが、ソフトバンクとの提携によってLINEモバイルだけの新たなサービスや利便性の向上が図られることは確実なので、MVNOを検討しているユーザーの方は今の段階でLINEモバイルも候補の一つに入れておくといいでしょう。

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