Softbank通信網のMVNOで一定の存在感を見せている「b-mobile」から、新たなプランが打ち出されました。
そのプランは「b-mobile S 190 Pad SIM」
プラン名にPadとあるように、Softbank版のWi-Fi+cellularモデル(SIMカードが入るモデル)で使える新しい料金プランを携えたものです。もちろんSIMフリーのiPadでも利用可能です。
Softbankの通信網を利用しているのでSIMロック解除のできないSoftbank版iPadでもデータ通信が利用できるのが大きなメリットになっています。
中古の端末ショップで気軽に手に入るSoftbank版iPadや、契約を解除して余剰になったiPadに入れるSIMとして最適な位置づけと言えるでしょう。
そして今回のプランで衝撃的なのは月額利用料。
なんと月々190円~利用可能となっています。
利用料金とデータ通信量の関係は以下の通り。表記はすべて税別となっています。
データ通信使用料 | 月額基本料 |
---|---|
100MB以内 | 190円 |
1GB以内 | 540円 |
2GB以内 | 890円 |
3GB以内 | 1,240円 |
4GB以内 | 1,590円 |
5GB以内 | 1,940円 |
6GB以内 | 2,290円 |
7GB以内 | 2,640円 |
8GB以内 | 2,990円 |
9GB以内 | 3,340円 |
9GB以上 | 3,690円 |
なお月の利用データ量が10GBに達した時点で速度制限が課されることになります。
目玉である最安の190円で抑えるためには月に100MB未満というデータ通信量でなければならないので、現実的な使い方ではまず無理でしょう。
さらにこのプランではSMSや通話が利用できない「データ専用SIM」となりますので、メインで使うスマホやタブレットをこのSIMで運用するのは難しいです。
今どきデータ専用SIMでサブ端末を持つメリットがあるのか考えた時、思いつく利用法としては
・自動車につけるGPSナビ専用機
・18禁コンテンツ専用機
・スマホだと見づらい人向けのタブレット専用SIM(老眼だとスマホは見づらいと聞く)
くらいでしょうかね。
一定のデータ通信量を超えたら通信不可になるシステムがあれば子供に持たせる端末用にしてもいいのかなとは思いますが、残念ながら今のところそのようなシステムがないので厳しいですね。
b-mobileのサイトではiPadの維持費が高い方や親に渡すタブレットに使うという事例が示されています。
自宅にネット環境があれば無線ルーターを設置してWi-Fi運用するかスマホのテザリング機能を使うべきですが、ネット環境が整っていない場合は有効な手段になります。
特にネットにあまり強くない高齢の両親のもとに置いておくタブレットとしてはiPadがベストな選択です。実際に家電量販店の店頭に立って接客をしているとデジタル家電のことはチンプンカンプンなのにiPhoneやiPadは使いこなしているという方を何人も目にします。
今回のプランのように使うデータ量に応じて段階的に基本料が決まるシステムを最大限に生かすなら「普段はネットをしないけど、子供たちとのやり取りなどで受け身的にタブレットやスマホを使う機会がある」という方に使ってもらうべきです。
特に1GBまでなら月額540円ですしSoftbank版は中古の流通量も多いですから、ご両親への入門機として使ってもらうにはうってつけですね。
「b-mobile S 190 Pad SIM」は離れて暮らすネットにあまり強くない親に連絡用や近況報告用に持たせるiPadに入れるSIMとして最適である。その理由は利用した通信量に応じて段階的に料金が決まるので、自発的にネットをする習慣のない方が利用すると最も高いコストパフォーマンスが得られるからである。