なんだか某映画のタイトルみたいになってしまいましたが、今回の話題は表題の通り「MVNOにするときにスマホを変えるか、それともそのまま使うか」です。
これはどういうことかというと、MVNOや格安SIMは「SIMのみ」の契約が可能なことから、スマホ本体の対応さえ確認しておけば本体を継続して利用しつつ毎月のスマホ代を抑えることが可能になっています。(mineoのCMでも「あなたのスマホ、そのままで安くなる♪」と宣伝していますよね!)
そこで疑問になるのが「そのまま使うか、スマホごと乗り換えるかの判断基準ってどこにあるのか?」という点です。ほとんどの場合は以下の3点になります。
「いまのスマホ気に入ってるけれど、ちょっと古い機種だし変えたほうがいいのかもしれないのかな?」なんてぼんやりと考えている方がいれば参考にしてみてください。
【スマホを変える基準①】バッテリー
スマートフォンはバッテリーの充電が切れると使えなくなります。ゆえにバッテリーの状態には常に気を配りたいところです。
スマホによって充電容量に大小の差はありますが、共通していえるのは「充電と放電を繰り返していくと利用できる時間がだんだん短くなっていく」ということです。
例えばiPhoneの場合、softbankのFAQ(88383)には
正しく整備された iPhone のバッテリーは、フル充電/放電サイクルを400回繰り返すと、完全に充電しても元の容量の80%までしか充電できなくなります。
という記述があります。
一般的な使い方だと、フル充電/放電サイクルを400回繰り返すには約2年半ほどかかります。(50%使って100%まで充電を800日繰り返したと仮定した場合)
そして近年リリースされる機種は防水防塵機能の維持、薄型化、内部構造の複雑化もあって、ユーザー自身でバッテリー交換ができない機種が非常に多いです。もちろんバッテリー交換が必要になった場合は有料で作業を依頼することになります。
したがって2年以上使ってきた機種はバッテリーが満充電できなくなっている可能性が非常に高いということが言えます。
そして気軽に電池パックの交換もできないとなると、特に機種に思い入れのない場合は買い替えをする十分な動機となるでしょう。
【スマホを変える基準②】性能
続いてはスマホの性能に満足できなくなったら買い替えるという点です。
この際によく言われるのがスマホゲームへの対応です。
特にリズムゲームやシミュレーションゲームを中心にCPU、メモリ、GPUといった演算処理や描画処理を担うハードウェアの要求が高いアプリケーションが、毎年続々と登場しています。
つまりこれらのゲームを楽しむためには、まずきちんと動作するレベルの端末が必須となるわけです。
ゲームの仕様によっては描画品質を抑えてハードウェアに負荷がかかりにくいような設定が可能なものもありますが、それにも限度があります。
さらにゲームアプリ以外でもハードウェアの性能が求められるシーンがあります。
それはファームウェアアップデートが行われるときです。
特にiPhoneの場合はiOS、Androidの場合はAndroidのバージョンが上がる時は要注意です。
これは私の経験談になりますが、数年前まで長く愛用していたiPhone4SのOSを6から7にバージョンアップした際にとんでもなく動作が重くなり、これまでキビキビ動いていたいろいろなアプリも全部ノロノロカクカクになってしまった悲しい過去があります。
このことからわかるように、スマホは負荷のかかるアプリやゲームを利用していなくてもOSのバージョンアップを行うだけでとたんにパフォーマンスが低下することがあります。
動作が遅くなってしまったスマホを我慢して使い続けるのは非常にストレスを感じるものです。
これまでのOSバージョンアップの頻度を考慮すると、やはりスマホの買い替えサイクルは2~3年といったところになりそうです。
【スマホを変える基準③】故障・不調
スマホの調子が悪くなったときも交換するいいタイミングとなります。
もちろん壊れたからといって即買い替えるのではなく、修理するという選択肢もあります。
修理の場合、購入してすぐであればメーカー保証も効きますので自己負担なく対応できますが、問題なのは2~3年使いこんだ端末の場合です。
無償修理期間などとうに過ぎてしまっているので、直すにしても有償になり大なり小なり修理費用の自己負担が出てきます。
わざわざ修理して自己負担が発生するくらいなら、いっそ買い替えてしまったほうが結果的に安く済むということもしばしばありますから「スマホ本体は使い捨て」という考え方もすぐに否定はできないですね。
よほど思い入れのある端末でない限りは割り切って変えてしまったほうがいいのかもしれません。
スマホを変えた場合のメリット
では、スマホを変えた場合のメリットを簡単にまとめてみましょう。
端末の性能が上昇する
スマホを2年サイクルで運用した場合、基本的に買い替え前の端末よりも買い替え後の端末のほうが高性能になります。
コンピューターは非常に開発サイクルが早いことで知られています。
3か月単位で最新機種が次々とリリースされるので、2年もたてば確実に今使っているスマホよりも性能が高い機種に出会うことができます。
やはり新しい端末でキビキビ動く様子や、これまで動かなかったアプリが動かせるようになる感動は何事にも代えがたいものがあります。
スマホを変えない場合のメリット
一方でスマホを変えずにそのまま使うメリットも考えてみましょう。
面倒な初期設定をせずに済む
新しい物好きな方がいる一方で、同じものを長く使いたい方も大勢いらっしゃいます。
特に日々のルーチンを重要視する場合は「イレギュラーなこと」はなるべく避けたいですよね。
スマホを買い替えた場合、新しい端末にアカウントを設定したり、操作方法を確認したり、データを移行したり……やることがたくさんあります。
そして前の端末でできたことが新しい端末だとできなくなっていたり、操作方法が変更されていたりするとストレスがたまるものです。
老舗の工場がいつまでたっても古い機械を使い続けているのと同じで、一度確立したシステムを変更したくない方にとって機種変更はなるべく避けたいものです。
その点、MVNOへの変更は機種そのままで行うことができるので心配いりません。
まとめ
2年経過した時点で様子をみるべき
スマホを買い替えるかどうかの判断は、まず2年たったときに端末の状態を確認するといいでしょう。
バッテリーの充電がすぐに減ってしまったり、度重なるアップデートにより動きがもっさりしていたり、お気に入りのアプリがすぐにエラーになってしまう、そういったことが原因でストレスを感じるようなら、いよいよ買い替えのサインです。
逆に、使い込んでも大きな変化を感じられないという場合は、2年たとうが3年たとうがそのまま使い続けてOKです。なぜなら今使っている性能で特に不満がないのに機種を変えたところでたいした満足は得られないからです。
先ほどコンピューターの性能はどんどん上がっていると申し上げましたが、大手企業のパソコンや業務端末のシステムは10年前、20年前のまま変更されていないということもザラにあります。
これはなぜかというと「業務に必要な性能を満たしていれば何年前の端末だろうとあまり関係ないから」です。
むしろ買い替えたことによってオーバースペックになり性能を持て余すようなら、投資効果はほとんど得られません。
これをスマホに置き換えるなら「今使っているスマホで特に不便や不都合を感じていないなら何年前のスマホでも使い続けられる」ということです。
頻繁にスマホを買い替えて端末代金がかかるくらいなら、アプリの課金やコンテンツの購入に充てるなどもっと別のことに投資したほうが得られるリターンが大きいですよ、ということです。
周りの人やメディアに踊らされることなく、あくまで自分の基準でスマホと付き合っていくことが大事ですね。
結論:2年たったらスマホの状態をチェック!どこかに不満があれば買い替えを検討!特に不満がなければ買い替えの必要ナシ!