最近になって、キャリア3社の「契約者に特典やアイテムを配布する」という動きが目立ってきた気がするんだけど?
MVNOが勢いを増す中で、少しでもユーザーの流出に歯止めをかけるために家族と一緒に契約している若年層や長期契約者を対象にした「特典配布系キャンペーン」が活発になっているね。
Softbankの「SUPER FRIDAY」
auの「三太郎の日」
docomoの「ハピチャン」
の3つが現在展開されているキャンペーンだね!
何もしなくてもキャリアを使い続けて条件を満たすだけで対象のサービスを受けられるから一見すると「ラッキー!」と思ってしまうけど、ここで気になるのが「このキャンペーンって本当の意味でお得なのか?」というところ。
え?
タダで食べ物がもらえたりするんだからオトクにきまってるジャン!
ダメダメ~!
そうやって思考停止して目の前のエサに釣られていると、相手の思うつぼにハマっちゃうぞ!
なんでよ~?
常に様々な目線で物事を見ていかないと、真実にはたどり着かないんだよ!
というわけでまずはキャンペーンの中身を確認していくぞ!ドン!
キャンペーン概要
Softbank「SUPER FRIDAY」
名前の通り毎週金曜日にSoftbankが指定したアイテム(いまのところすべて食べ物)がもらえるという内容です。
チャンスは金曜日が訪れるたびにあるので、最大5回。
学生(使用者年齢が25歳以下のユーザー)限定で期間が延長されたりもらえる数が増えたりします。
対象となるユーザー
Softbank回線のiPhone、スマートフォン、シンプルスマホをご利用中であること。
個人契約であること。
ウェブ使用料に加入していること。
この3点を満たしていることが条件です。
つまり普通にSoftbankのスマホを使っていれば全部の条件を自然と満たすことが可能です。特別に会員になるなどは必要ありません。
どれだけお得?
2016年10月からこれまで牛丼、ドーナッツ、アイス、フライドチキンなどいろいろなアイテムを配布してきましたが、最も高額だったのは【吉野家の牛丼(並盛)】でした。
2018年3月現在、吉野家の牛丼(並盛)は一杯380円ですから、これが最大5回だとすると、380円×5週で月額換算1,900円分になります。
さらに学生なら1週に2杯分もらえますので、なんと3,800円分のお得になります!
すごーい!
これならSoftbankのユーザーさんは、毎週金曜日は牛丼でランチやディナーを済ませることもできるね!
au「三太郎の日」
日本の昔話に登場する人物たちが印象的なauのCM。
その中にでてくる桃太郎・金太郎・浦島太郎の3人と、毎月の末尾に3が付く日を合わせて「三太郎の日」と呼び、様々な特典を提供しています。
対象となるユーザー
無料で会員になれるau STAR、もしくは月額会員制の「auスマートパス(及びスマートパスプレミアム)」に登録していることが条件です。
au STARやauスマートパスに会員登録するためにはauと契約している必要があるので、必然的にauのスマホを利用しているユーザーに限られます。
auスマートパスは372円/月、auスマートパスプレミアムは499円/月の会費が必要です。
どれだけお得?
2017年7月に開始された三太郎の日。
無料会員であるau STAR会員が受け取れる最も高額な特典とは、実は開始直後の2017年7月の特典であるマクドナルドのダブルチーズバーガーでした。
その後はドリンクや100円ショップ、ウェブストアのポイント還元アップなど目に見えて質が低下していっています。
したがってお得になる金額は毎月3回ということを考慮すると月額換算で324円~960円といったところでしょうか。
一方のauスマートパス会員は月額会員制というだけあって特典は少し豪華になっています。
とはいえ貰える範囲は無料会員のアイテム+500円程度にとどまります。
最上位のauスマートパスプレミアムになると「毎日イイコト、auエブリデイ」という日替わり特典も受けることができます。
内容は主に飲食店のクーポンとなっており100円~540円程度のお得な割引を受けることができます。
その全てを活用しきればお得を体感できることでしょう。
無料会員は特典がどんどんショボくなっているし、有料会員のサービスも自分の行動範囲の中にお店がないといけないから微妙じゃね?
docomo「ハピチャン」
Softbank、auの2社に続く形でdocomoもアイテム配布系キャンペーンを展開しはじめました。
しかし25歳以下という年齢制限を設けることで、ターゲットを明確に絞っています。
対象となるユーザー
docomoの基本プランと基本パケットパックに加入している25歳以下のユーザー。
dポイントクラブ(無料)の会員であることも条件です。
なぜ対象が25歳以下のユーザーだけなのでしょうか?
キツい言い方ですが、人生経験が少なく比較的思慮が浅い未成年層を取り込むためと思われます。
どれだけお得?
ハピチャンはクーポンの期間指定がありませんので、期間中であればいつでも対象のアイテムと引き換えることができます。
食べたいときに引き換えられるので他の2社よりもかなり自由に交換できるのですが、回数は1度だけになります。
2018年3月の特典はマクドナルドのグランベーコンチーズ1個で単品価格は390円。
2018年4月の特典はローソンのプレミアムロールケーキ2個で単品価格は150円。
つまり現時点での月額換算では300~390円ということになります。
( ^ω^)・・・ショボいっすね。
ま、まだ始まったばかりのキャンペーンだから!
きっともう少し良くなる・・・んじゃないかな・・・?
これらのサービスの問題点
さて、大手キャリア3社の特典内容を具体的に見てきたわけだが・・・。
どれもいい特典ばっかりで欲しくなっちゃった!
どれにしようかな~
お前はノンキでいいよなぁ~。
肝心なことを忘れてないか?
肝心なことって?
このサービスって一見するとキャリアの善意で行われていると思ってしまうだろうけど、現実を見ると会社の販売促進費で運営されているわけ。
もちろんそれくらいは理解しているわ!
じゃあ聞くが、その販売促進費ってどこから湧いてくるんだ?
それは、会社の収益から出ているんでしょうね。
つまりそれってユーザー自身が払った利用代金の一部が「タダメシ」という形で返ってきてるに過ぎないんだよ!
・・・・・・。
あと思うのは、docomoのハピチャンはまだしも、SUPER FRIDAYと三太郎の日は開催日が指定されてるだろ?
つまりその日に何らかの理由で行けなかったらパーになるわけ。
★お店に行けない理由★
・体調不良
・仕事、用事、部活など
・近くにお店がない
・食べたくない(苦手な)食品だから
つまり権利はあっても必ずしもそれを行使できるとは限らない。
その時点で僕にとっては魅力半減なキャンペーンに感じるね。
言われてみればそうかもしれない。
それにこんな回りくどい還元策をやるんじゃなくて、もっとストレートに「基本料金1000円値引きします」って言ったほうが遥かに反響が大きいと思うよ。
きっとそれができない大人の事情があるんでしょうねぇ。
スマホ業界は大きなビジネスなので。
目先のタダメシよりも未来の自分に投資しましょう
よく「クレジットカードを使いすぎて借金に苦しむ人」っていうのがいるけど、実は今回のキャンペーンの件と本質は同じだと僕は考えているよ。
どういうこと?
カードを使いすぎてしまう人の思考って『月々2,000円の支払いでコレが買えちゃうの?それなら買っちゃお♪』っていうところから始まってるんだよ。
わかる~!
高い買い物でも毎月の支払いが少なければ精神的にラクだもんね!
それがそもそも浅はかなんだよ!
家のローンならまだしも、普段の買い物でそんなんじゃダメだぞ?
なんでよ?
別にちゃんと払えばいいだけじゃん?
大事なのは「総額で考える」という視点!
例えば通販番組でよくあるけど一括なら10,000円で済むところを「分割なら毎月2,200円の5回払いでOK!」とかいうヤツあるでしょ?
あー、あるねー。
しれっと「分割でも~」なんて言ってるけど、いやいやいやアンタそれ11,000円払わなアカンがな!って思うでしょ?
一括なら10,000円で買えるのに11,000円払う理由、ある?
そういわれると・・・。
そりゃ一括10,000円のほうがいいよね。
でしょ?
今回の話題である「ユーザーの皆様に毎月プレゼント!」っていうのも同じ理屈だよ。
「何かもらえる!やった~!」というところで思考を終えてしまうとドハマリしてしまう。
大事なのは総額で考えること!
つまり「毎月自分が支払ってるスマホ代ともらえる特典の価格差を考えろ」ってことかな?
そうだったね。
これから先、MVNOにして自分のために使えるお金を節約して生み出すのか。
それともキャリアに言われるがまま、ふんだくられた料金からもらえるかどうかもわからないクーポンを配られてタダメシを食って生きていくのか・・・。
さぁ、どっちがいい?
うぅ・・・。
そうやって言われるとMVNOのほうがいいですぅ!
決まりだな!
今回のまとめ
「毎月もらえるキャンペーン」はユーザー自身の利用代金から捻出されてることを忘れてはならない。
⇒つまり、本来自分で好きに使えるはずのお金が「適当に配布されたクーポン」に変換されているだけなのである。
MVNOなら余分な出費がそもそも発生しないので、利用代金が勝手にクーポンに変換されるおそれはありません。
クーポンは必ず使えるとは限らない
特に使える日が決まっているものは、自分の用事やその日の体調で使えなくなる可能性もある。辞退しても返金や換金はできませんのでキャリアの一方的な押し付けになってしまっている。
MVNOならスマホ代を抑えることができ、その浮いたお金は自分の手元に残るので、好きな時に好きな用途で使えます。
目の前の特典よりも「総額」で考えよ
特典を価格に換算すると高く見積もってもせいぜい月2,000円程度。キャリアによっては数百円程度にとどまる場合もある。
MVNOならキャリアから乗り換えた場合、2年間で5万円以上節約できるケースもあります。
自分の支出の総額で考えればMVNOのほうが圧倒的にお得なのは明白です。
まだスマホ代を自分で払っていない学生の皆さんも、この考え方は将来きっと役に立ちますよ!
目先の利益よりも長い目線で考えることはこれからの人生を生きるうえでとっても大事なことだよ!