今回は知っているかどうかというだけのお話なのですが、キャリアスマホのSIMロック解除に関する話題です。
まずは各キャリアのSIMロック解除に関する条件をご覧ください。
ゴチャゴチャと文章が書いてありますが、どのキャリアも書いてある内容はだいたい同じで
「分割で購入した際は購入日から101日以降じゃなきゃSIMロック解除の受付はしないよ」
という内容が記載されています。
しかしその下にやや小さい文字で
「一括払いで購入した端末はすぐSIMロック解除やるよ」
「分割の場合も残債(分割の未払い分)を精算すればSIMロック解除するよ」
とも書いてあります。
つまり端末の代金をしっかり払い終えればいつでもSIMロック解除可能なのです。
実はこの解除条件の足並みがそろったのは2017年12月とごく最近の話。
docomoは以前から一括払いの端末はすぐにSIMロック解除が可能だったのですが、auとSoftbankがようやくそれに追いついた形となりました。
なぜ購入日から101日以降なんだろう?
キャリアが損しない絶妙な期間設定です。
キャリアで端末を買うとSIMロックが施されている代わりに「端末購入サポート」という形で端末代金の割引が実施されるのが慣例。
当然その状態ですぐにSIMロック解除を許してしまうと、ユーザーは価格の安いSIMに乗り換えた挙句、端末だけ安く買いたたかれてしまうことになるので、キャリアとしては面白くないわけです。
なので最低でも100日(3か月程度)は自分のところの料金プランでうまみを吸い取ってから放出して採算をとるという形です。抜け目ないですね。
国産のSIMフリースマホがんばれ
ではなぜ今回SIMロック解除の話題を取り上げたのかというと、国産メーカーのSIMフリースマホのスペックが微妙だからです。
つまりハイスペックの国産スマホを使いたいと思った場合、選択肢は今のところキャリアと契約して端末を購入するしかないんです。
今現在販売されている国産のSIMフリースマホを触るとびっくりすると思いますが、正直な感想を言うと”おもちゃ”みたいなんです。
スペック的には「メモリ2GBストレージ16GB」「メモリ3GBストレージ32GB」というようなひと昔前の物足りなさですし、カメラもただくっついているだけでチューニングも適当と言わざるを得ません。
SIMフリーに力が全然入ってないんですよね。
それにSIMフリー(つまりMVNOを使うユーザー)はハイスペックは求められてないという決めつけも感じられます。価格も2~3万円で購入できるものが大半ですから、これではスペックよりも価格を重視するユーザーにしか受け入れられないです。
その点キャリアから販売されているスペックの高いスマホは機種の価格も当然高いですから一括で購入すると10万円近くかかります。なのでキャリアによる分割払いと相性が良く、メーカーも売上の確保ができるので当然そちらに力が入りますよね。
まだしばらくはSIMフリーの国産スマホを使いたい場合は「キャリア端末のSIMロック解除」という方法をとるしかなさそうです。
海外製SIMフリースマホが定番化
そんなだらしない国産SIMフリーを尻目に急速に支持を得ているのが海外製のSIMフリースマホです。
ファーウェイ、ASUS、モトローラ……etc、魅力的で高性能な端末がそれほど高くない価格で手に入るので、価格も性能も妥協したくないユーザーにとってはこれ以上ない選択肢となっています。私も現在ASUS製のZenFone3を使用していますが、購入して1年半経過した現在でも何の不満もなく使えています。
MVNO各社の端末セットのラインアップを見てもほとんど海外製スマホとのセットで占められています。国産のスマホはシャープや富士通などほんの2~3機種だけ。
MVNOが登場してもうそれなりに時間が経っているにもかかわらず国産のSIMフリースマホが全く太刀打ちできていない現状を見ると、これからの奮起に期待する気持ちよりもこのまま海外勢に飲み込まれて消滅する未来を悲観してしまう気持ちのほうが強くなってきております。
いちユーザーとしてはこれからの海外製SIMフリー端末のラインナップにかなり期待していますし、それによってもっともっとMVNOに乗り換える人が増えてくると予想しています。
国内メーカーさんもいまのうちにSIMフリーにもっと力を入れてユーザーを掴んでおいたほうが賢明だと思いますよ。